元高校教師がChatGPTを校務で使ってみた|正直な3つの体験レポート
本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。本記事はClaude・ChatGPTを活用して作成しています。内容は元教師としての実体験をもとに構成し、事実確認・校正を行っています。
教育現場でChatGPTを使う。
言葉だけ聞くと、少し大げさに感じる。
「授業が変わる」 「校務が効率化する」 「教師の仕事が楽になる」
そう言われても、現場にいた側からすると、すぐには信じにくい。
教師の仕事は、そんなに単純ではない。 生徒のこと、保護者のこと、学校の文化、前年度からの流れ。文章ひとつ書くにも、いろいろな事情が絡む。
私は高校数学教師として10年間働いた。現在は専業主夫をしながら、AIを使った副収入づくりを試している。
教師時代にもChatGPTを使い、退職後も使い続けている。
この記事では、私が実際にChatGPTを使った3つの場面を正直に書く。
- 志望理由書の添削
- 所見文の文言づくり
- 学級通信の下書き
うまくいったこともある。 正直、微妙だったこともある。
「AIすごい」で終わらせず、元教師の目線で書いていく。
① 志望理由書の添削|読み込む負担はかなり軽くなった
高校教師の仕事のひとつに、進路指導がある。
特に推薦入試や総合型選抜では、志望理由書の添削をする場面が多い。
生徒が書いてきた文章を読む。 表現を直す。 内容の矛盾を指摘する。 もう一度書かせる。 また読む。
これを何度も繰り返す。
地味だが、かなり集中力を使う仕事である。
しかも、志望理由書はただ日本語を直せばいいわけではない。
「この大学でなければならない理由になっているか」 「将来像と学部の学びがつながっているか」 「きれいごとだけで終わっていないか」
そういうところまで見なければならない。
そこでChatGPTを試してみた。
やり方はシンプルだった。
生徒が書いた原文を貼り付けて、こう指示した。
高校生の志望理由書として、表現と内容を添削してください。
返ってきた内容をそのまま使ったわけではない。
ChatGPTの指摘を読み、自分でも確認し、最終的には自分の言葉で生徒にフィードバックした。
これを2回ほど繰り返した。
結果として、作業はかなり楽になった。
AIが拾ってくれる指摘には、
- この表現は少し曖昧
- 同じ内容が重複している
- 志望理由として弱い
- 文章の流れが少し不自然
といったものがあった。
もちろん、全部が正しいわけではない。
ただ、自分が読み飛ばしていた部分を拾ってくれることがあった。 これはかなり助かった。
教師が一人で文章を読み込むと、どうしても疲れてくる。 何人分も続けて読むと、集中力も落ちる。
その意味では、ChatGPTは「もう一人の添削者」として使えた。
ただし、生徒への反応はかなり薄かった。
「こういう使い方をしたよ」と伝えたところ、生徒はほとんど興味がなさそうだった。
自分の試験のことで頭がいっぱいで、教師がどんな方法で添削したかにはあまり関心がなかったのだと思う。
それはそれで正しい。
生徒からすれば、AIを使ったかどうかより、志望理由書がよくなるかどうかの方が大事だ。
② 所見文の文言づくり|そのままでは使えないが、条件を出せば化ける
通知表の所見文は、教師の文章仕事の中でもかなり重い。
クラス全員分、一人ひとりに合った文章を書く必要がある。
しかも、ただ褒めればいいわけではない。
その生徒らしさを入れる。 保護者が読んでも違和感がない表現にする。 ネガティブなことは直接書かない。 でも、嘘っぽくもしたくない。
この加減が難しい。
私は現役時代、所見文を書くとき、生徒の特徴をいくつかのキーワードにして考えていた。
たとえば、
- 明るい
- 積極的
- 友達思い
- 素直
- 行動力がある
といった言葉だ。
ChatGPTにも同じように、生徒の特徴を3つのキーワードで渡してみた。
明るい・積極的・やや落ち着きがない
すると、それらしい所見文は返ってきた。
ただ、最初はそのまま使えなかった。
理由ははっきりしている。
ChatGPTは、教師の所見文にある「暗黙のルール」を知らない。
たとえば、デフォルトでは「ですます調」になりやすい。 また、「今後は落ち着いて行動できるようになるとよい」といった改善を促す表現も混じる。
文章としては悪くない。 でも、現場の所見文としては少し違う。
所見文では、基本的に悪いことは書かない。 改善点を直接書くよりも、良さとして言い換えることが多い。
「落ち着きがない」と書くのではなく、 「行動力がある」「周囲を明るくする」と表現する。
このあたりは、現場を経験していないと感覚がつかみにくい。
そこで、プロンプトを変えた。
だ・である調で書く マイナス面は指摘せず、ポジティブな表現に言い換える 改善を促す表現は入れない 100〜120字程度にする
こうした条件を加えると、かなり使える文章になった。
ChatGPTは所見文を「完成品」として出す道具ではない。
ただし、たたき台を作る道具としてはかなり使える。
特に、30人分の文言をゼロから考える場面では、負担はかなり減ると思う。
もちろん、最後は教師が見る必要がある。
その子を本当に表しているか。 保護者が読んで違和感がないか。 学校の文体に合っているか。
ここはAIではなく、教師の判断が必要だ。
③ 学級通信の下書き|白紙のしんどさを減らせた
学級通信を書く学校も多い。
毎週出す学校もあれば、行事のあとや節目に出す学校もある。
私は、学級通信そのものは嫌いではなかった。
ただ、毎回すぐに書けるわけではない。
何を書こうか迷う。 書き出しが決まらない。 伝えたいことはあるが、文章にするのが面倒な日もある。
教師は文章を書く仕事が多い。
授業準備、所見文、通知文、保護者向け文書、進路関係の書類。 そこに学級通信まで加わる。
書くことが得意な人でも、疲れている日は手が止まる。
そこでChatGPTに学級通信の下書きを頼んでみた。
やったことは単純だ。
- 学年
- テーマ
- 伝えたいこと
- 文章の雰囲気
これを渡して、下書きを出してもらった。
結果として、そのまま使える文章ではなかった。
少しきれいすぎる。 教師の実感が薄い。 自分のクラスの空気までは反映されない。
ただ、「書くための取っ掛かり」にはなった。
白紙から書くのと、たたき台を見て直すのでは、負担がまったく違う。
たとえば、ChatGPTが出した文章を見ながら、
「ここは自分の言葉に直そう」 「このエピソードは実際のクラスの話に変えよう」 「このまとめ方は少しきれいすぎるな」
と考えることができる。
ゼロから文章を立ち上げるしんどさが減る。
それだけのことだが、教師の仕事ではかなり大きい。
ChatGPTを使ってわかったこと
① 教師の仕事は、AIと相性がいいものが多い
使ってみて一番感じたのは、教師の仕事には文章が多すぎるということだ。
志望理由書。 所見文。 学級通信。 通知文。 授業プリント。 小テスト。 保護者向けの連絡文。
こういう仕事は、ChatGPTと相性がいい。
もちろん、全部を任せるのは危険だ。
ただ、最初のたたき台を作る。 言い換え案を出す。 文章の流れを整える。 抜けている視点を確認する。
このくらいなら、かなり使える。
② でも、教師の判断は絶対に外せない
ChatGPTは便利だが、現場の空気までは知らない。
その生徒の性格。 保護者との関係。 学校の文体。 学年団の方針。 去年までの経緯。
こういうものは、AIにはわからない。
だから、出てきた文章をそのまま使うのは危ない。
特に、生徒に関わる文章は慎重に扱うべきだ。
ChatGPTは、あくまで下書き係である。
最終的に「これは使える」「これは違う」と判断するのは教師の仕事だ。
③ 最初からうまく使おうとしなくていい
AIが苦手な先生ほど、最初からちゃんと使おうとしすぎる気がする。
でも、最初は雑でいい。
「この文章を少しやわらかくして」 「学級通信のタイトル案を10個出して」 「所見文っぽい表現に変えて」 「志望理由書として弱い部分を教えて」
このくらいで十分だ。
使っているうちに、
「こう聞けばいいのか」 「この条件を入れると使いやすいのか」
という感覚が少しずつわかってくる。
最初から完璧なプロンプトを作る必要はない。
教師の仕事と同じで、やりながら調整すればいい。
まとめ|ChatGPTは教師の代わりではなく、下書き係でいい
ChatGPTを教育現場で使うことは、特別な技術がなくてもできる。
ただし、魔法の道具でもない。
使ってみて感じたのは、ChatGPTは「教師の代わり」ではなく、「下書き係」として使うのが一番現実的だということだ。
志望理由書の添削では、自分の読み落としを補ってくれた。 所見文では、条件を細かく出せば使える文言を出してくれた。 学級通信では、白紙から書くしんどさを減らしてくれた。
このくらいの距離感が、現場ではちょうどいいと思う。
「AIで教育が変わる」と言われると、少し構えてしまう。
でも、最初の一歩はもっと小さくていい。
明日の文章仕事を、少しだけ軽くする。 ゼロから書く前に、たたき台を出してもらう。 自分一人で抱えず、もう一つ視点を増やす。
そのくらいなら、AIが苦手な先生でも始めやすい。
AI活用に興味が出てきた教師に向けて、入門書をまとめた記事もある。あわせて読んでみてほしい。
小テストや確認問題をAIで作る方法はこちらに詳しく書いた。